花便り~八重山吹

2014年4月30日

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子規の庭では、今、一重の山吹よりも開花が遅い八重山吹が咲いております。

一重の山吹との大きな違いは実がならないこと。

 

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太田道灌の山吹伝説、ご存知でしょうか?

鷹狩りにでかけて俄雨にあってしまった道灌が、みすぼらしい家にかけこみ

「急な雨にあってしまった。蓑を貸してもらえぬか。」と声をかけると、

少女が出てきて、黙ってさしだしたのは、蓑ではなく山吹の花一輪でした。

花の意味がわからぬ道灌は「花が欲しいのではない。」と怒り、雨の中を帰って行ったのです。

しかし、この山吹には意味があったのです。

 

 

後拾遺集で

醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれた

 

七重八重

花は咲けども

山吹の

(実)みのひとつだに

なきぞかなしき

 

貧しくて、お貸しできるがありませんということを歌にかけて山吹を差し出したわけです。

おそらくこの山吹は一重ではなく八重の山吹だったでしょう。

この山吹には実がならないことも

この少女は知っていたのでしょうね。


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